会長挨拶

第63回日本平滑筋学会総会を令和3年8月6日~7日の2日間にわたり開催させていただくことになりました。1959年の第1回総会に始まる60余年の伝統の中で初めて香川県で開催される記念の総会です。四国では、1961年(第3回)と1987年(第29回)に徳島で開催されて以来の3回目の開催となります。

2019年末に始まった新型コロナウイルス感染症の流行を契機に、良きにつけ悪しきにつけ、学会運営も大きく様変わりしました。わが国でもワクチン接種を含め様々な感染症対策が進められているところですが、感染状況には未だ予断を許さないところがあり、第63回総会は完全WEB開催とさせて頂くことにいたします。学術企画の全てをZoomによるライブ配信で開催し、収録した動画を学会終了後に順次オンデマンド配信する予定です。

平滑筋研究の最大の特徴は“多様性”にあります。組織分布の多様性にとどまらず、細胞のアイデンティティ自体にも多様性があり、すそ野の広い研究領域で、一筋縄ではいかないところに研究のおもしろさがあります。基礎的な研究から臨床展開を目指す研究、生理機能の研究から病態学的研究と幅広い研究が進められています。20世紀の生命科学は遺伝子ノックアウトに極まる要素還元的研究が主流でした。これからの時代は、奇しくも、多様性の時代へと突入します。

本総会では、多様な視点を持った研究者が一堂に会し、平滑筋研究の最新成果を議論し合い、伝統を重んじ、未来を見通すことを目的に、「多様性時代の先端を拓け!」をテーマに掲げます。特別講演に加え、基礎系と臨床系の2つのシンポジウム、漢方フォーラムを企画し、最新情報をもとに多様な視点から研究の未来を徹底討論いただきます。一般演題はポスター発表とし、WEB上で口頭発表頂きます。次世代を担う若手研究者を激励する機会として若手の会シンポジウム、優秀演題賞・一般演題賞などの各種表彰を企画します。WEB開催となりましたが、ご参会頂く皆様にとりまして有意義な学会となりますよう企画運営に当たる所存です。本総会の趣旨にご理解を頂き、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和3 (2021)年4月吉日

第63回日本平滑筋学会総会長 平野 勝也

香川大学医学部自律機能生理学 教授